予算・費用
中古マンションの諸費用はいくら?頭金とは別に必要な現金と支払時期
中古マンションの諸費用と、頭金・手付金の違いを解説。1億円の購入例で必要な現金、支払時期、購入後に残る預金まで整理します。

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「1億円の物件に、9,000万円のローン。貯金から1,000万円出せば買える?」
ここで見落としやすいのが、仲介手数料や銀行の手数料など、物件代金とは別にかかるお金です。
購入前には「総額はいくらか」に加えて、「いつまでに現金を用意するか」「買った後にいくら残るか」を確認しましょう。
1.諸費用は物件価格の6〜8%が一つの目安
三井住友銀行は、中古物件の諸費用を購入価格の約6〜8%と案内しています。予算を考え始めるときの目安にすると、次の金額です。
| 物件価格 | 諸費用の目安 |
|---|---|
| 5,000万円 | 300万〜400万円 |
| 1億円 | 600万〜800万円 |
| 1億5,000万円 | 900万〜1,200万円 |
これは見積額ではありません。仲介の有無、銀行の料金体系、登記や税金の条件で変わります。引越し・家具・リフォームの予算は別に用意します。
まずは目安で予算を取り、候補物件が決まったら費用ごとの見積もりへ置き換えましょう。
2.頭金・手付金・諸費用は何が違う?
| お金の名前 | 何に充てるお金? |
|---|---|
| 頭金 | 物件代金のうち、ローンを使わず自分で払う分 |
| 手付金 | 契約時に売主へ払い、通常は物件代金の一部に充てる分 |
| 諸費用 | 仲介・銀行の手数料、登記費用、税金など |
例えば1億円の物件で頭金を1,000万円、そのうち手付金を500万円とした場合、物件代金へ出す現金は合計1,000万円です。
「頭金1,000万円+手付金500万円=1,500万円」ではありません。物件代金へ出す現金1,000万円のうち、手付金500万円を先に払います。
引渡し時に売主へ払う残代金は9,500万円です。事前に指定された決済用口座へ残りの自己資金500万円を用意し、融資された9,000万円と合わせて売主へ振り込む、というのが一つの流れです。別途、諸費用も用意します。実際の口座・送金方法は銀行と仲介担当者が案内するため、振込額・振込先・準備期限を事前に確認しましょう。
ただし、契約を解除する場合の手付金の扱いは別です。手付金の返金条件と支払時期も確認してください。
3.1億円の物件なら、現金はいくら使う?
貯金2,500万円の家庭が、個人の売主から1億円の中古マンションを購入する例で考えます。借入額は9,000万円。諸費用は現金で支払う設定です。
| 支出 | この例の金額 |
|---|---|
| 頭金 | 1,000万円 |
| 仲介手数料 | 336万6,000円 |
| 銀行の融資手数料 | 198万円 |
| 登記・税金・保険・精算金など | 約115万円の仮予算 |
| 諸費用の合計 | 約650万円 |
| 引越し・家具 | 50万円の仮予算 |
仲介手数料は、上限額の計算例「(1億円×3%+6万円)×1.1」です。実際の報酬は依頼する会社との合意で決まります。
銀行の手数料は「借入額の2.2%・税込」の商品を仮定しています。9,000万円×2.2%=198万円です。これは頭金でも、ローン元本の返済でもなく、借入れにかかる費用です。銀行・商品によって、定額型や保証料を別に払う方式などもあります。
残り約115万円は説明用の予算枠です。登記にかかる税金と司法書士報酬、契約の印紙税、火災保険等、売主との精算金、不動産取得税などを、実際の資料で確認して置き換えます。
精算金とは、固定資産税や管理費・修繕積立金などを、売主と買主で分担するためのお金です。例えば売主が先に払った期間のうち、引渡し後の買主負担分を日割り等で計算して売主へ払います。対象・起算日・計算方法は契約で確認します。固定資産税の精算金は、買主が役所へ納める税金とは別の、当事者間の精算です。
この家庭が使う現金は、概算で次のとおりです。
頭金1,000万円+諸費用650万円+引越し等50万円=約1,700万円
貯金2,500万円−約1,700万円=購入後に残る現金は約800万円
頭金だけを見れば1,500万円残るつもりでも、購入に伴う支出まで入れると約800万円です。
引越し・家具50万円で足りる?改装するなら?
50万円は、家具・家電を多く持ち込む想定の仮予算です。エアコン複数台、カーテン、照明、家具も新調するなら、100万〜200万円の予算を置いた場合も比べてください。相場を示す数字ではなく、買う物と見積もりで決める予算です。
例えば引越し・家具を200万円に増やし、さらに内装工事へ300万円使う計画なら、上の例より450万円多く必要です。購入後の現金は約800万円から約350万円へ減ります。
リフォームはクリーニングだけか、壁紙・設備も替えるか、間取りや配管まで工事するかで費用が変わります。全面改装に仮に1,000万円を用意するなら、上の800万円では足りません。広さと工事範囲を伝えて見積もりを取り、購入代金と一緒に資金計画へ入れましょう。購入前に確認するリフォームの範囲も参考にしてください。
4.お金は一度に払うのではなく、段階ごとに必要
日程の例は「11月1日に契約、12月20日に引渡し」。約7週間でローンの本審査・契約や送金準備を進める想定です。これは平均期間ではなく、資金準備をイメージするための例です。売主の退去予定と銀行の手続きに合わせ、実際の期限は売買契約で決めます。
| 時期 | 用意する主なお金 |
|---|---|
| 売買契約時 | 手付金、紙の契約書なら印紙代、合意した場合は仲介手数料の一部 |
| 引渡しまで・当日 | 残りの頭金、仲介手数料の残額、銀行・登記費用、保険料、売主との精算金など |
| 引渡し後〜入居前・購入後 | 引越し・家具、リフォームの着手金・残金、不動産取得税など。工事代は工事契約の支払日に合わせる |
手付金を500万円とするなら、その500万円は原則として契約時に用意します。住宅ローンの実行は通常、引渡し時なので、「後からローンで払う予定」だけでは契約時の現金を準備できません。
仲介手数料の支払時期や、銀行手数料を融資金から差し引くかなどは取引ごとに確認します。購入後に払う分も、引渡し時点で取り分けておきましょう。
5.諸費用もローンに入れれば、現金は少なくてよい?
諸費用を借入れに含められる銀行もあります。ただし、対象になる費用と審査条件は商品によって異なります。
例えば、諸費用を含むローンが12月20日の引渡し日に実行されるなら、そのお金を11月1日の契約時の支払いには使えません。手付金や印紙代、契約時に払う仲介手数料などは、先に現金で用意する必要があります。後から借入れで賄える費用でも、先払い分を一時的に立て替える現金が必要になることがあります。
リフォーム代も、購入と一緒に借りられる商品と、別のリフォームローンがあります。銀行へ見積書を出す期限、融資日、工事会社へ着手金・完成代金を払う日を並べて確認しましょう。
また、諸費用を借りれば借入額と毎月の返済額が増えます。手元資金を残す案と、借入れを抑える案を比べ、生活に合う方を選びましょう。
6.最後は「買った後に残る現金」で判断する
最初に仲介担当者へお願いしたいのは、費用の総額だけでなく、支払日まで入った資金計画表です。
次の3点が分かる形にしてもらいましょう。
- 契約日までに用意する現金
- 引渡しまでと購入後に払う費用
- すべて払った後に残る預金
残す現金は、購入後の住宅費を含む毎月の生活費の「6か月分を残す案」「12か月分を残す案」で比べると考えやすくなります。一律の必要額ではなく、収入減に耐えられる期間を確認するための試算です。
例えば月45万円なら、6か月分は270万円、12か月分は540万円。この生活費には、購入後のローン返済・管理費・修繕積立金と、固定資産税等を払うための月々の積立も含めます。現在の家賃は購入後の住宅費に置き換えて計算しましょう。
そこへ近く使う教育費や車の買替え費用などを加えます。上の改装例で残る約350万円は、12か月分540万円を残したい家庭には不足です。頭金・工事内容・物件価格のどこを調整するか、契約前に決めましょう。
購入時に使う現金を整理できたら、購入予算の計算機で、ローン・管理費・税金を含む月々の負担も確認してみてください。
上の例を試すなら、物件価格は10,000万円、購入に使う自己資金は頭金と諸費用を合わせた1,650万円。「金利・諸費用などの仮定を変える」を開き、購入諸費用を6.5%にすると、必要な借入額は9,000万円になります。引越し・家具50万円と残す預金は、この自己資金へ含めません。
「この費用は見込むべき?」「手元にいくら残すか迷う」。そんな疑問は、一つの質問から無料で相談できます。費用の見積もりがあれば、その内容も添えてください。
