Ansera購入判断コラム

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港区で1〜2億円なら何㎡のマンションを買える?5エリアの成約データで比較

港区で1〜2億円のマンションを買う場合、何㎡を選べるのか。Ansera成約履歴DBを基に、芝・赤坂・麻布・高輪・芝浦港南の広さ、築年数、間取りを比較します。

異なる広さの間取り資料とメジャーを並べて住戸面積を比較するテーブル
執筆株式会社Ansera 編集部購入判断コラム編集
監修酒井 裕株式会社Ansera 代表

港区で1〜2億円のマンションを探すとき、エリア名と価格だけを見ていると、途中で条件がぶれやすくなります。

先にお伝えすると、今回のAnsera成約履歴DBの集計では、1〜2億円帯の成約住戸の専有面積中央値は、芝エリアの53.7㎡から芝浦・港南エリアの68.9㎡まで、約15㎡の差がありました。同じ港区、同じ予算帯でも、選ぶ場所によって一部屋分に近い差が出ています。

ただし、「広い方が得」という話ではありません。麻布の立地を優先して56㎡を選ぶ人もいれば、芝浦・港南で68㎡を確保する人もいます。大切なのは、住所に予算を使うのか、広さに使うのか、それとも築年数や住戸条件に使うのかを先に決めることです。

この記事では、個別の成約住戸を特定できない集計値だけを使っています。数値は将来の価格や、現在販売中の住戸価格を保証するものではありません。

港区1〜2億円帯の成約を5エリアで比較

Ansera成約履歴DBから、2023年8月14日〜2026年8月14日に確認できた港区の成約のうち、成約価格、専有面積、坪単価が確認できる1〜2億円帯を集計しました。

この記事での5エリアの範囲

本記事では、町名を次のようにまとめています。

  • 芝エリア:新橋、虎ノ門、浜松町、芝、三田の一部など
  • 赤坂エリア:赤坂、元赤坂、青山など
  • 麻布エリア:麻布十番、元麻布、南麻布、西麻布、六本木など
  • 高輪エリア:白金、白金台、高輪、三田の一部など
  • 芝浦・港南エリア:芝浦、海岸、港南、台場など

これは行政上の正式な地域区分ではなく、Ansera成約履歴DBで比較するための集計区分です。たとえば三田は場所によって芝エリアまたは高輪エリアに含めています。候補物件を判断するときは、この広い区分の数字をそのまま当てはめず、町名、最寄り駅、棟、住戸の順に絞って比較します。

エリア 集計件数 専有面積中央値 築年中央値 坪単価中央値 多かった間取り
77件 53.7㎡ 2007年 738万円/坪 1LDK・2LDK
赤坂 41件 62.9㎡ 1999年 643万円/坪 1LDK・2LDK
麻布 94件 56.4㎡ 2009年 664万円/坪 2LDK・1LDK
高輪 111件 60.0㎡ 2005年 649万円/坪 2LDK・1LDK
芝浦・港南 169件 68.9㎡ 2006年 557万円/坪 2LDK・3LDK

ここでいう「芝」「麻布」などは、単一の町名ではなく複数町域をまとめたエリア区分です。また、中央値は典型的な一住戸を示すものではありません。階数、向き、眺望、駅距離、建物、室内状態は調整していないため、候補物件の査定にそのまま使うことはできません。

それでも、最初のエリア選びには役立ちます。予算1〜2億円で70㎡前後が必要なのに、中央値が50㎡台のエリアだけを見ているなら、築年数や駅距離を広げるか、別エリアも加える必要があるからです。

芝は立地を優先すると面積がコンパクトになりやすい

芝エリアの1〜2億円帯は77件、専有面積中央値は53.7㎡でした。5エリアの中では最もコンパクトです。坪単価中央値は738万円で、今回の予算帯では最も高くなりました。

この数字を見たとき、私たちは「芝は高いからやめる」とは考えません。通勤時間や都心アクセスへ価値を感じ、必要な個室数を確保できるなら、面積を抑える選択には合理性があります。一方、在宅勤務用の部屋、子ども部屋、収納まで必要なら、50㎡台で生活が成立するかを間取り図でかなり具体的に確認します。

赤坂は広さを確保すると築年数との交換になりやすい

赤坂エリアは41件、専有面積中央値62.9㎡、築年中央値1999年でした。今回の5エリアでは、1〜2億円で広さを取れた成約ほど築年数が古い傾向があり、41件中21件が2000年以前でした。

これは築古が悪いという意味ではありません。むしろ、立地と広さを両立するために、築年数を許容する選び方が見えます。ただし、その場合は専有部のリフォーム費用だけでなく、長期修繕計画、修繕積立金、大規模修繕履歴まで確認しておきたいところです。

酒井の判断 築年数を許容して広さを取るときは、「室内を直せば済む部分」と「自分では変えられない建物全体の状態」を分けます。内装がきれいでも、管理と修繕の確認は省けません。

麻布は場所を優先するなら56㎡前後で間取り効率を見る

麻布エリアは94件、専有面積中央値56.4㎡、築年中央値2009年でした。2LDKと1LDKの成約が中心です。

56㎡という数字だけでは、二人暮らしに十分か、将来子ども部屋を確保できるかは決まりません。廊下が短い、柱の食い込みが少ない、収納がまとまっている住戸なら、同じ面積でも使いやすさは変わります。

麻布という住所を優先するなら、「何㎡か」だけでなく、実際に家具を置いたときに必要な生活動線を確保できるかを見ます。数年後に手狭になって短期売却する可能性が高いなら、購入時点で出口まで考え直します。

高輪は広さと築年数の中間を取りやすい

高輪エリアは111件、専有面積中央値60.0㎡、築年中央値2005年でした。今回の集計では、芝や麻布より面積を取りながら、赤坂ほど築年数が古い構成にはなっていません。

そのため、立地、広さ、築年数のどれか一つへ大きく寄せるより、全体のバランスを取りたい人には比較しやすいエリアです。ただし、白金・白金台・高輪・三田の一部を含む広い区分なので、駅や町域が違えば価格も建物の性格も変わります。60㎡という中央値だけで候補を決めず、次は町域と棟へ絞ります。

芝浦・港南は68㎡前後まで広げやすいが、棟と住戸の比較が重要

芝浦・港南エリアは169件、専有面積中央値68.9㎡でした。5エリアで最も広く、2LDK・3LDKの成約も多く確認されています。

ファミリーで個室数を確保したい人には有力です。一方、大規模・タワーマンションが多いエリアでは、同じ棟でも階数、向き、眺望、間取り、管理費等で価格差が大きくなります。「湾岸だから割安」「同じ棟だから同じ坪単価」と単純化せず、住戸単位で比較する必要があります。

1.5億円の予算なら、最初にこの順番で決める

たとえば購入上限が1億5,000万円で、夫婦と子ども一人、在宅勤務が週3日あるとします。この場合、エリア名を決める前に次の順番で整理します。

  1. 最低限必要な個室数と収納を決める
  2. 60㎡、65㎡、70㎡で生活がどう変わるかを間取りで確認する
  3. 築年数を広げる場合、修繕と管理の確認条件を決める
  4. 通勤や日常動線に対し、狭さを受け入れる価値があるか考える
  5. 5〜10年後の家族構成と住み替え可能性を確認する

ここまで整理すると、「麻布で60㎡未満でもよい」「高輪で60㎡台を探す」「芝浦・港南で70㎡前後を優先する」といった比較ができます。正解をエリアランキングから選ぶのではなく、自分たちの生活に合わせて予算の使い道を決める考え方です。

買ってよい条件

  • 必要な個室数と、許容できる最低面積が決まっている
  • 面積を抑える代わりに得る立地価値を具体的に説明できる
  • 築年数を許容する場合、管理・修繕資料を確認している
  • 物件価格だけでなく、管理費等を含む総住居費が予算内に収まる
  • 数年後に売る場合も、次の買主に説明できる住戸条件がある

見送る条件

  • 港区の地名を優先し、必要な個室や収納まで削っている
  • 広さを取るために、建物管理の懸念を見過ごしている
  • 中央値だけを候補住戸の適正価格として使っている
  • 1〜2億円の購入価格以外に、修繕・税金・駐車場等を見ていない
  • 家族構成が変わった場合の住み替えを考えていない

酒井の判断 面積を比較するときは、最後に必ず間取りへ戻ります。65㎡でも使いやすい住戸はありますし、70㎡あっても廊下や柱で数字ほど広く感じないことがあります。DBは候補を絞るために使い、最終判断は棟と住戸の条件で行います。

エリア診断で、予算を何に使うか整理する

Anseraのエリア選び診断では、人気順に場所を勧めるのではなく、予算、必要な広さ、築年数、通勤、家族の生活、将来の出口を並べます。

1〜2億円で港区を検討しているものの、場所を優先するか、広さを優先するか決めきれない場合は、現在の家賃や希望条件から比較できます。候補エリアが決まった後は、棟と住戸ごとに価格・管理・出口を確認します。

エリア選びの全体像は港区で1〜2億円のマンションを選ぶ5条件を、白金周辺の価格推移は白金のマンション価格を港区・湾岸と比較をご覧ください。

集計条件・参考資料

  • 出典: Ansera成約履歴DB(個別取引を特定できない集計値)
  • 対象期間: 2023年8月14日〜2026年8月14日
  • DB上の最新成約日: 2026年8月6日
  • 抽出条件: 成約価格・専有面積・坪単価が正の港区成約のうち、成約価格1億円以上2億円以下
  • エリアは複数町域をまとめたAnseraの集計区分
  • 階数、向き、眺望、駅距離、室内状態、市況変化は未調整
  • 国土交通省「不動産情報ライブラリ」(公開取引情報を確認する際の一次情報)

集計値は市場の方向を把握する材料であり、個別住戸の査定額ではありません。候補物件では、直近6〜12か月を中心に条件の近い成約へ絞って判断します。