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1億円の住宅ローンはいくらの年収なら無理がない?賞与・RSUを含む判断方法
1億円の住宅ローンを検討する給与所得者・外資系勤務者向けに、年収倍率ではなく手取り、賞与・RSU、金利3%、総保有コストから判断する方法を解説します。

「年収がいくらあれば、1億円の住宅ローンを組んでよいですか」。よくある質問ですが、年収だけで答えを出すのは危険です。
金融機関が1億円を貸すかどうかと、家計が1億円を無理なく返し続けられるかは別の判断です。特に外資系勤務者の賞与やRSU、経営者の所得は、直近年だけを見ても安定性が分かりません。
Anseraでは、安定的な手取りで毎月の総住居費を負担できるか、変動報酬がなくても保有できるか、金利3.0%でも生活と資産形成を続けられるかを確認します。
この記事の返済額は、元利均等返済・35年・ボーナス返済なしの仮定例です。実際の融資可否、適用金利、税額は金融機関と対象物件の条件で確認してください。
1億円の住宅ローン返済額を金利別に見る
| 借入条件 | 月返済額の概算 |
|---|---|
| 1億円・35年・年1.0% | 約28.2万円 |
| 1億円・35年・年2.0% | 約33.1万円 |
| 1億円・35年・年3.0% | 約38.5万円 |
年1.0%と3.0%では、月返済額に約10.3万円の差が出ます。ただし、年3.0%になると予測しているわけではありません。想定以上に上昇した場合でも、無理なく保有できるかを見るストレステストです。
ここへ管理費、修繕積立金、固定資産税、保険、駐車場等を加えます。仮にローン以外が月9万円なら、年3.0%時の総住居費は月約47.5万円です。
酒井の判断 審査に通るかを気にする方は多いのですが、私は「通った後も、この家計を続けたいと思えるか」を先に確認します。住宅費のために転職や独立を諦める状態なら、借入額を一段下げる余地があります。
年収ではなく、安定的な手取りから逆算する
返済可能額は、次の順で置きます。
総住居費上限 = 安定的な月手取り − 生活費 − 年間支出の月割り − 維持したい資産形成額 − 予備費
例えば、安定的な月手取り150万円、生活費45万円、年間支出240万円の月割り20万円、資産形成30万円、予備費10万円なら、総住居費上限は月45万円です。
この家計では、ローン1億円・年3.0%と維持費9万円を合わせた月約47.5万円は上限を超えます。年1.0%の月約37.2万円なら範囲内ですが、金利上昇時の調整余地が必要です。これは一律の年収基準ではなく、判断方法を示す仮定例です。
より詳しい家計の置き方は、1.5億円のマンションの総住居費で説明しています。
賞与・RSUは「ある前提」にしない
給与所得者は直近の年収を基本にします。ただし、賞与・RSU等の変動報酬の比率が高い場合は、過去2〜3年の実績も確認します。
確認したいのは、平均額だけではありません。
- 固定給与だけの月手取り
- 変動報酬が少なかった年の実績
- 権利確定や売却に条件がある報酬か
- 税引き後に実際に使える金額
- 転職時に失う報酬があるか
変動報酬は繰上返済や資産形成へ使えます。しかし、毎月の返済が変動報酬なしでは成立しない設計は慎重に考えます。
経営者は会社資金と個人資金を分ける
経営者については、原則として直近3期程度の所得・決算内容を確認します。会社の運転資金を、個人の住宅購入に使える自己資金として扱いません。
利益が出ていても、今後の採用、納税、投資、借入返済に必要な資金があります。個人で残す生活防衛資金と、会社で残す運転資金を分けてから、頭金と借入額を決めます。
頭金を増やす前に、購入後の現金を決める
借入を減らすために頭金を増やしても、購入後の現金が薄くなれば安全とは限りません。Anseraでは一律の金額を置きませんが、最低でも1年程度の生活費と住宅固定費を残すことを基本にします。
教育、独立、事業投資、親への支援など、近い将来に使う資金は頭金と分けます。
1億円を借りてもよい条件
- 固定給与など安定収入で総住居費を負担できる
- 賞与・RSUが少ない年でも家計が赤字にならない
- 金利3.0%のストレステストで資産形成を続けられる
- 購入後に最低1年程度の生活・住宅固定費を残せる
- 経営者は会社の運転資金と個人資金を分けている
借入額を下げる・見送る条件
- 金融機関の融資上限を、そのまま購入上限にしている
- 賞与やRSUを毎年住宅費へ充てないと成立しない
- 金利上昇時に生活費や必要な貯蓄を削る必要がある
- 頭金を入れた後の手元資金が決まっていない
- 管理費や修繕積立金の増額を試算していない
ローン・資金計画診断で整理すること
Anseraのローン・資金計画診断では、借入可能額を増やすことだけを目的にしません。固定収入、変動報酬、手元資金、金利上昇、物件の維持費を並べ、どの借入条件なら買ってよいかを整理します。
購入後の費用はローンだけではありません。候補物件が決まったら、買付前・契約前に確認する管理資料から、将来負担も確認してください。
参考資料
- 住宅金融支援機構「借入希望金額から返済額を計算」(住宅ローン返済額の概算確認)
- 金融庁「資産形成の基本」(家計管理とライフプランを踏まえた資産形成)
記事中の概算は判断の入口です。融資条件は申込時点の金融機関の正式回答で確認します。
